ウエディングドレスデザイナーで、大企業の社長令嬢でもある紀保(山田麻衣子)は、エリート弁護士の龍一(内浦純一)と結婚式を迎えていた。どんなときも彼を愛する、紀保が心を込めて誓いの言葉を述べた直後、とつぜん式場に刑事たちがなだれ込み、龍一が殺人容疑で逮捕されてしまう。 被害者は隅田川河畔の下町に住む吉川みのりという若い女、龍一はその女と関係を持ち、邪魔になって殺したというのだった。ところが紀保が面会した龍一は、自分は絶対に殺していないと訴える。龍一を信じた紀保は、何があろうと一緒に生きると誓った日を胸に浮かべ、龍一の無実を証明しようと決心する。 髪を切り、別人の名を名乗り、みのりの住んでいた下町に移り住む紀保。そこで出会ったのは、みのりを失って傷ついていた町工場の旋盤工・伊織(瀬川亮)。紀保は犯人を憎んでいるという伊織に龍一の無実を訴えると、伊織はともに真相を探る同志になることに同意する。 加害者側と被害者側、それぞれの立場を忘れる約束をし、それぞれの愛する人のために協力し、ときには相手のことすら疑い、事件の真相に迫ろうとする二人。ところが、同志としてぶつかりあい、支えあう時間のなかで、二人はいつしかどうしようもなく相手に魅かれる自分を見つけていく─。
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